放射性物質防ぐ退避棟、高齢者福祉施設に完成 伊方
四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)から西に約10キロ離れた伊方町川之浜の高齢者総合福祉施設「瀬戸あいじゅ」で7日、放射性物質の流入を防ぐ機能を備えた「原子力災害対策屋内退避棟」の落成式があった。原子力災害時、即時避難が困難な入所者らが一時的に屋内退避する。
東京電力福島第1原発事故を受け、国が進めている放射性物質漏えい事故対策の一環で、瀬戸あいじゅを運営する社会福祉法人が敷地内の駐車場用地に新築した。
津波被害も想定した2階建てで、室内の気圧を高める装置やフィルターなどを使い、放射性物質が入らない設計。2階の約286平方メートルに入所者や施設職員ら約100人を一時的に収容できる。入り口には衣服に付いた放射性物質を除去するエアシャワーを設置し、1週間分の食料や自家発電機も備えた。